いまさらですが、ちゃんと記録に残しておこうと思います。

ちゃんと発売日当日に買ってましたよ。 「YELLOW DANCER」。僕ん家はBlu-rayを観られる環境にないのでB盤を購入。

YELLOW DANCER (初回限定盤A)
星野 源
ビクターエンタテインメント
2015-12-02

(Blu-rayつきのやつ) 

YELLOW DANCER (初回限定盤B)
星野 源
ビクターエンタテインメント
2015-12-02

(DVDつきのやつ) 

YELLOW DANCER (通常盤 初回限定仕様)
星野 源
ビクターエンタテインメント
2015-12-02

(CDのみのやつ)

ほんとに素晴らしい1枚だったので、軽くレビューっぽいことをしてみます。読み方は、もちろん「イエローダンサー」。

■ジャケットと歌詞カード

ジャケット。
2016-02-17-17-18-42

歌詞カードの中身。

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歌詞カードの1ページ。星野源さんによる曲解説。全曲分あります。
2016-02-17-17-19-56

かっこいい!おしゃれ!

いつもながら歌詞カード記載のエッセイや曲解説など、読み応え十分です。CDが売れない売れないといわれているなかで、こうやってちょっとでも付加価値をつけようとしてくれるのはほんとに好感持てます。


■先行シングルたっぷり

まず収録曲がやばいです。前作「Stranger」から本作発売の間に発表されたシングル「SUN」「地獄でなぜ悪い」「Crazy Crazy」「桜の森」をがっつり収録(なぜか「ギャグ」は収録されてない…かなC)。

映画の主題歌になったりフェスの定番曲になったりと、とにかくここ2~3年の間に星野源の知名度を飛躍的に高めたこれらの曲たちをアルバムにおける一曲として聴けるわけで、それだけでも一聴の価値ありなのではないかと1ファンとしては思うわけです。星野源飛躍の年、2015年の集大成としてリリースされたんですから。ただそれだけで価値のある1枚なんです。

■「時よ」~「Week End」がすばらしい


もちろん、聴かせるのは先行シングルだけじゃありません。アルバムのド頭、「時よ」→めざましどようびのテーマソングらしい(土曜日はめざましが終わったくらいに起きるのでかかってるの聞いたことない)「Week End」の入りがほんとにすばらしい。


意味のない何かを歌おうと思いました。このサウンドは、自分が感じる「日本」をイメージしたものです、暖かいノイズの感触。
さっきご紹介した源さん本人による曲解説の、「時よ」の項です。



めざましっぽい。


■他のアルバム曲もいい

「時よ」「Week End」「SUN」ときて「ミスユー」~「口づけ」でしっとり、「地獄でなぜ悪い」でたたき起こされ、「Frien Ship」まで怒涛の勢いでつき進む形の曲順をとっていて、ともすれば「Down Town」などのアップテンポな曲に持っていかれそうな「夜」、「ミスユー」などの静かな雰囲気の曲がたいへん良い。

源さんは、歌詞カードの後半にあるエッセイで(これがまた大変素晴らしい内容なのでぜひ読んでほしい)、「『ブラックミュージックを自分の音楽と融合し、イエローな音楽に変換する』という実験」を試みているという姿勢でデビュー以来音楽を作り続けてきたのだと述べています。そして実際に、先行シングル「Snow Men」「ミスユー」なんかに顕著なのですが、このアルバムは、プリンスやマイケルジャクソンが歌うようなメロディに面白おかしく日本語を乗せる、という試みがよりはっきりと行われています。

そんなはっきりとしたテーマを背負いながらもしっかりキャッチーにノれる曲14曲を届けてくれる星野源さん、やっぱりさすがです。



■とくに「Frinedship」が最高


個人的にはやはり最終局の「Frinedship」がたいへん好きです、その1曲前の「夜」(これもまた素晴らしい)でしっとり聴かせ、最後にこのキラキラ切なく、そして明るい曲で締める、という。

いつかまた 会えるかな
雲の先を 気にしながら
口の中 飲み込んだ
景色がひとつ 水の底に消えた

君の手を握るたびに
わからないまま
胸の窓開けるたびに
わからないまま
笑い合うさま

ぜひこの歌詞を読みながら原曲を聴いてください。友人との別れと、その時のお互いを称え合いながらも別れを惜しみ、でも笑い合おう、という感情をこんなにも的確に歌に変換した曲がこれまであったか、と。そう思わざるを得ない1曲です。

ちなみに、源さんの曲解説はこんなかんじ。
ここで歌われる別れは、自分にとっては希望の象徴です。依存なく離れていけるのが、本当のフレンドシップだと思います。
これを読んでSAKEROCKの解散ライブを思い出してしまったのは僕だけではないはず。

『森山中教習所』なる映画の主題歌となるそうです。


■なんとライブDVD(かBlu-Ray)がついてる! 


なんといってもここが太っ腹です。2015年のお盆に行われた弾き語りライブ「星野源のひとりエッジin日本武道館」 の模様が収録されたDVD(かブルーレイ)がついてくるんです!これがほんとによかった……。

このライブについてはナタリーが大変詳しくレポートしているのでそちらをご参照ください。

星野源、2万6000人を相手に遊んだ武道館「ひとりエッジ」大成功 - 音楽ナタリー

 太っ腹です。ちなみに 今アマゾンでDVDつきのやつを買おうとすると10000円ちかくするのですが、なぜか発売直後にアマゾンで買ったときは3000円台だった気がします。なんでだろう……。

このライブレポートではゲストでPerfumeのかしゆかが登場しますが、DVDに収録されているのは、神木隆之介氏が登場した回です。弾き語りライブってことで、音響的なというか、派手さはどうしても普通のライブに負けてしまうのですが、その分、各曲の原点というか、もとの形というか、そういうものをあのシンプルな形式で聴けるのは大変貴重であるなあと感じた次第です。個人的には最後の「SUN」がものすごくよかった。

ニセ明氏ももちろん登場しておりました。


■まとめ


てなわけで、収録曲文句なし、特典文句なし、ジャケットおしゃれ、歌詞カードも工夫いっぱい、ということで、ほんとにファンなら買わないほうがどうかしている一枚だと感じました。

ファンでなくてもここ数年の源さんの活動について「ああこんなかんじだったのか」と知るには大変いいアルバムだと思いますので、ぜひぜひ聴いてみてください。

 
YELLOW DANCER (通常盤)
星野 源
ビクターエンタテインメント
2015-12-02