KANA-BOONが今日9月25日に、メジャーデビューシングル「盛者必衰の理、お断り」をリリースしました。
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KANA-BOON

KRE 2013-09-25
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すでにスペースシャワーTVやらMUSIC ON! TVやらMTVのパワープッシュに挙げられ、各FMラジオでもかかりまくりな同曲です。どっぷりハマっちゃってる人も多いんじゃないでしょうか。

これです↓


盛者必衰の理、お断り

うん、すごい良い。おすすめです。

KANA-BOONは元気ハツラツな真正ドストレート日本語ロックってイメージが僕の中にあっただけに、こういう和っぽい、ちょっとイレギュラーな曲をデビューシングルとして持ってきたのはなかなかに意外でございました。でもボーカル鮪氏の声と良く合ってる。
2:07くらいのリズムが落ちるところとかもこれまでになかった試みですよね。「ああ、こういうこともできるのか」ってなりました。


で、なによりも「ほほぅ」となったのが歌詞。

もともと歌詞の方向性は「ないものねだり」なんかに見られるように、若い男女の心理をポップかつ写実的に表現するかんじを基本としている彼ら。この曲でもそのスタイルを引き継いではいるんですが、そのアプローチの仕方が面白い。

タイトルを「盛者必衰の理、お断り」としているだけあって、平家物語の「祇園精舎」をモチーフに、「なにごとも忘れられて無に帰する」という「盛者必衰の理」を恋愛にからめて、

「忘れたら悲しいや、嫌、メロディが消えてく
君のこと僕のこと忘れたら悲しいや
メロディが思い出せなくて
忘れたら、悲しいな」

と「お断り」しております。

一度さらっと聴いただけだと、「祇園精舎」とか「じゅげむじゅげむ」の詩を引用しているとこなんかが耳について、そこばっかりに気をとられちゃうんですが、歌詞全体の流れを追ってみると、最後のこの「忘れたら、悲しいな」が心に沁み入るんです。これを鮪氏の良い意味で気の抜けた声で歌う、というあべこべさも良い。

「ないものねだり」はキャッチーでノりやすい曲ではありましたが、こういうのはなかった。彼らが着実に進化を遂げていることが伺えます。



10月にはメジャーデビュー後初のフルアルバムをリリースするそうで。
今最も目が離せないバンドでございます。 

がんばれー!